【皮膚科 薬 渋谷】|薬剤師が解説する処方薬・外用薬ガイド

皮膚科 薬 渋谷
最終更新日: 2026-04-21
📋 この記事のポイント
  • ✓ 皮膚疾患治療の基本となるステロイド外用薬の適切な強さ選びと使用法を理解できます。
  • ✓ ニキビ、アトピー性皮膚炎、水虫といった一般的な皮膚疾患に対する多様な治療薬とその効果を把握できます。
  • ✓ 保湿剤やヘパリン類似物質の正しい使用が、皮膚のバリア機能維持にいかに重要であるかを知ることができます。
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき作成されています。記事内には当院の治療・サービスに関する情報が含まれます。

渋谷エリアの皮膚科を受診される患者様から、処方される薬について多くのご質問をいただきます。皮膚疾患の治療において、薬の適切な使用は症状改善の鍵となります。このガイドでは、皮膚科でよく処方される主要な薬の種類と、それぞれの正しい使い方について、薬剤師の視点から詳しく解説します。

皮膚の悩みは多岐にわたりますが、適切な知識を持つことで、より効果的な治療とセルフケアが可能になります。特に外用薬は、その使用方法一つで効果が大きく変わるため、正しい知識は不可欠です。

ステロイド外用薬の強さランクと正しい使い方

渋谷の皮膚科で処方されるステロイド外用薬の強さランクと正しい塗布方法
ステロイド外用薬のランクと使用法

ステロイド外用薬とは、皮膚の炎症を抑えるために用いられる薬剤で、その抗炎症作用の強さによってランク分けされています。適切な強さの薬剤を選択し、正しく使用することが、効果的な治療と副作用の回避につながります。

私が薬局で患者様にお薬をお渡しする際、ステロイド外用薬について「強い薬だから心配」という声をよく耳にします。確かに強力な薬ですが、医師の指示通りに適切に使用すれば、皮膚の炎症を速やかに抑え、症状を改善する非常に有効な治療薬です。重要なのは、その強さを理解し、症状や部位に合わせて使い分けることです。

ステロイド外用薬の強さランクとは?

ステロイド外用薬は、その薬効の強さによって一般的に5段階に分類されます。このランクは、日本皮膚科学会によって定められており、医師が患者様の症状や患部の状態、年齢などを考慮して選択する際の重要な指標となります。

ストロングエスト(最強)
非常に強い炎症や難治性の皮膚疾患に用いられます。例:デルモベート、ダイアコート
ベリーストロング(非常に強い)
アトピー性皮膚炎の急性増悪期や湿疹などに使用されます。例:リンデロンVG、フルメタ
ストロング(強い)
比較的広範囲の湿疹や皮膚炎に用いられます。例:ロコイド、アンテベート
ミディアム(中程度)
顔や首など皮膚が薄い部位や、軽度から中程度の炎症に適しています。例:リドメックス、アルメタ
ウィーク(弱い)
乳幼児や高齢者、軽度の炎症、または長期的な維持療法に用いられます。例:プレドニゾロン、デキサメタゾン

正しい塗布量と塗布方法は?

ステロイド外用薬の効果を最大限に引き出し、副作用を最小限に抑えるためには、正しい量を適切な方法で塗布することが重要です。一般的に、大人の人差し指の先端から第一関節まで出した量が「1FTU(Finger Tip Unit)」と呼ばれ、これは手のひら2枚分の面積に塗るのに適した量とされています。この目安を参考に、患部の広さに合わせて量を調整します。

  • 塗布回数:通常1日1〜2回、医師の指示に従って塗布します。症状が改善したら、回数を減らしたり、弱いランクの薬へ切り替えたりすることもあります。
  • 塗布範囲:炎症のある部分にのみ、薄く均一に広げるように塗ります。健康な皮膚には塗らないように注意しましょう。
  • 塗布後の手洗い:薬を塗った後は、必ず石鹸で手を洗い、薬剤が目や口に入らないように注意してください。

ステロイド外用薬使用時の注意点は?

ステロイド外用薬は強力な効果を持つ一方で、不適切な使用は副作用のリスクを高めます。長期連用や広範囲への使用は、皮膚萎縮、毛細血管拡張、ニキビ様皮疹などの副作用を引き起こす可能性があります。特に顔や首、陰部など皮膚が薄い部位は吸収率が高いため、弱いランクの薬を使用するか、短期間の使用に留めることが推奨されます。

⚠️ 注意点

自己判断での使用中止や、他人の薬の使用は絶対に避けてください。症状が悪化したり、適切な治療機会を逃したりする可能性があります。

ステロイド外用薬は、皮膚疾患の治療において非常に重要な薬剤です。医師や薬剤師の指示をよく守り、正しく使用することで、安全かつ効果的に症状を改善することができます。不明な点があれば、遠慮なく医療従事者に相談しましょう。

ニキビ治療薬の種類と効果

ニキビ(尋常性ざ瘡)は、毛穴の詰まり、皮脂の過剰分泌、アクネ菌の増殖、炎症が複雑に絡み合って発生する皮膚疾患です。効果的な治療のためには、これらの原因に多角的にアプローチする薬剤が用いられます。

渋谷の皮膚科では、若い世代から大人の方まで、ニキビの悩みを抱える多くの患者様がいらっしゃいます。私も薬剤師として、新しいニキビ治療薬が登場するたびに、その作用機序や効果、副作用について深く学び、患者様への適切な情報提供に努めています。特に、保険適用になった新しい外用薬は、治療の選択肢を大きく広げてくれました。

ニキビ治療薬の主な種類は?

ニキビ治療薬は、その作用機序によって大きく分類されます。患者様のニキビの状態や重症度に応じて、単剤または複数の薬剤が組み合わせて処方されます。

  • アダパレン(ディフェリンゲルなど):毛穴の詰まりを改善し、ニキビの初期段階である面皰(コメド)の形成を抑制します。炎症性のニキビにも効果が期待できます。
  • 過酸化ベンゾイル(ベピオゲルなど):アクネ菌の殺菌作用と、ピーリング作用による毛穴の詰まり改善効果があります。耐性菌の出現リスクが低いのが特徴です。
  • 抗菌薬(ダラシンTゲル、アクアチムクリームなど):アクネ菌の増殖を抑え、炎症を鎮める効果があります。外用薬と内服薬の両方があります。耐性菌の問題から、長期連用は避ける傾向にあります。
  • イオウ製剤:角質を軟化させ、皮脂の分泌を抑制する作用があります。
  • アゼライン酸(アゼライン酸配合化粧品など):海外ではニキビ治療薬として広く用いられ、日本では化粧品として普及しています。角化異常の改善、抗菌作用、抗炎症作用があります。

内服薬によるニキビ治療とは?

重症のニキビや広範囲にわたるニキビの場合、外用薬だけでは効果が不十分なことがあり、内服薬が併用されることがあります。

  • 抗菌薬(ミノサイクリン、ドキシサイクリンなど):アクネ菌を殺菌し、炎症を抑えます。光線過敏症や消化器症状などの副作用に注意が必要です。
  • ビタミン剤(ビタミンB群、ビタミンCなど):皮脂の分泌をコントロールしたり、皮膚のターンオーバーを促進したりする目的で処方されることがあります。
  • イソトレチノイン(保険適用外):重症ニキビに対する強力な治療薬で、皮脂腺の働きを強力に抑制し、角化異常を改善します。非常に効果が高い一方で、催奇形性などの重大な副作用があるため、専門医の厳重な管理のもとで処方されます。

ニキビ治療薬使用時の注意点は?

ニキビ治療薬、特に外用薬は、使用初期に乾燥、赤み、刺激感などの副作用が出ることがあります。これは薬の効果が出ている証拠でもありますが、症状が強い場合は医師や薬剤師に相談しましょう。保湿ケアをしっかり行うことで、これらの副作用を軽減できる場合があります。

⚠️ 注意点

ニキビ治療は継続が重要です。症状が改善しても自己判断で中止せず、医師の指示に従って治療を続けましょう。また、紫外線対策も忘れずに行うことが大切です。

ニキビは適切な治療とスキンケアで改善が期待できる疾患です。渋谷の皮膚科では、患者様一人ひとりの症状に合わせた最適な治療プランを提案しています。疑問や不安があれば、いつでも医療従事者に相談してください。

アトピー性皮膚炎の薬と最新治療

アトピー性皮膚炎の症状を抑えるための薬物療法と渋谷での最新治療法
アトピー性皮膚炎の治療薬と新療法

アトピー性皮膚炎は、皮膚のバリア機能異常と免疫系の過剰反応が複雑に絡み合って生じる慢性的な炎症性皮膚疾患です。かゆみと湿疹が特徴で、患者様の生活の質(QOL)に大きな影響を与えます。

アトピー性皮膚炎の治療は、以前はステロイド外用薬が中心でしたが、近年は新しい作用機序を持つ薬剤が次々と登場し、治療の選択肢が格段に広がりました。私が薬剤師としてこの分野の進展を目の当たりにする中で、特に印象深いのは、患者様が「かゆみから解放された」と笑顔で話される瞬間です。これは、新たな治療薬がQOL向上にどれほど貢献しているかを示すものです。

アトピー性皮膚炎の治療薬の種類は?

アトピー性皮膚炎の治療は、炎症を抑える「抗炎症療法」と、皮膚のバリア機能を改善する「スキンケア」が両輪となります。症状の重症度に応じて、様々な薬剤が使い分けられます。

  • ステロイド外用薬:炎症を強力に抑える基本的な治療薬です。強さのランクを考慮し、症状や部位に合わせて適切に使い分けます。
  • タクロリムス軟膏(プロトピック軟膏):免疫抑制作用を持つ非ステロイド性の外用薬で、ステロイド外用薬が使いにくい顔や首などの部位に用いられます。長期使用による皮膚萎縮の心配が少ないのが特徴です。
  • ピメクロリムスクリーム(エリデルクリーム):タクロリムス軟膏と同様に免疫抑制作用を持つ非ステロイド性の外用薬で、軽症から中等症のアトピー性皮膚炎に用いられます。
  • デルゴシチニブ軟膏(コレクチム軟膏):JAK阻害薬という新しい作用機序を持つ外用薬で、炎症を引き起こすサイトカインの働きを阻害します。ステロイド外用薬では効果が不十分な場合や、長期使用が懸念される場合に選択肢となります[3]
  • ジファミラスト軟膏(モイゼルト軟膏):PDE4阻害薬という新しい作用機序を持つ外用薬で、炎症性サイトカインの産生を抑制します。
  • 抗ヒスタミン薬(内服):かゆみを抑えるために用いられます。眠気を伴うものと、そうでないものがあります。

アトピー性皮膚炎の最新治療とは?

近年、アトピー性皮膚炎の病態解明が進み、画期的な新薬が複数登場しています。これらの薬剤は、従来の治療で効果が不十分であった中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者様にとって、新たな希望となっています。

  • 生物学的製剤(注射薬:デュピクセントなど):アトピー性皮膚炎の炎症に関わる特定のサイトカイン(IL-4、IL-13など)の働きをブロックすることで、かゆみや炎症を強力に抑制します。2022年には、かゆみの原因となるサイトカインに対する治療法の開発が進んでいることが報告されています[1]
  • JAK阻害薬(内服薬:リンヴォック、サイバインコ、オルミエントなど):炎症性サイトカインが細胞内で情報を伝達するJAK経路を阻害することで、炎症やかゆみを抑えます。内服薬であるため、全身に作用します。
治療法 主な作用 適用
ステロイド外用薬 強力な抗炎症作用 軽症〜重症、急性期の炎症
タクロリムス軟膏・ピメクロリムスクリーム 免疫抑制作用(非ステロイド) 顔面など皮膚が薄い部位、維持療法
デルゴシチニブ軟膏・ジファミラスト軟膏 JAK/PDE4阻害による抗炎症作用 中等症〜重症、ステロイド抵抗例
生物学的製剤 特定のサイトカイン阻害 中等症〜重症、既存治療抵抗例
JAK阻害薬(内服) JAK経路阻害による抗炎症作用 中等症〜重症、既存治療抵抗例

アトピー性皮膚炎治療におけるスキンケアの重要性は?

薬物療法と並行して、適切なスキンケアはアトピー性皮膚炎の症状を安定させる上で極めて重要です。保湿剤を適切に使用し、皮膚のバリア機能を保つことで、外部からの刺激やアレルゲンの侵入を防ぎ、炎症の悪化を抑制できます。また、入浴時には刺激の少ない洗浄料を使用し、優しく洗うことも大切です。

⚠️ 注意点

新しい治療薬は効果が高い一方で、副作用のリスクも考慮する必要があります。治療方針は必ず医師と十分に相談し、納得した上で決定しましょう。

アトピー性皮膚炎は慢性疾患ですが、適切な治療とセルフケアを継続することで、症状をコントロールし、快適な日常生活を送ることが可能です。渋谷の皮膚科では、患者様一人ひとりに寄り添い、最適な治療法を提案しています。

水虫・真菌症の薬ガイド

水虫(足白癬)やその他の真菌症は、皮膚糸状菌というカビの一種が皮膚に感染することで発症する疾患です。かゆみや皮むけ、水ぶくれなどの症状を伴い、放置すると症状が悪化したり、他の部位に感染が広がったりすることがあります。

薬局で水虫の薬をご希望される患者様は多く、市販薬で様子を見られる方もいらっしゃいますが、症状が改善しない場合は専門医の診察を受けることが重要です。特に、自己判断でステロイド外用薬を使用してしまい、かえって症状が悪化してしまうケースも少なくありません。正確な診断と適切な薬剤の選択が、早期治癒への近道です。

水虫・真菌症の治療薬の種類は?

水虫や真菌症の治療には、主に抗真菌薬が用いられます。症状の部位や広がり、重症度に応じて、外用薬と内服薬が使い分けられます。

  • 外用抗真菌薬:
    クリーム、軟膏、液剤、スプレーなど様々な剤形があります。患部に直接塗布することで、真菌の増殖を抑えたり殺菌したりします。
    • アゾール系(ルリコン、ラミシール、ニゾラールなど):真菌の細胞膜合成を阻害することで、真菌の増殖を抑えます。
    • アリルアミン系(ラミシール、テルビナフィンなど):真菌の細胞膜成分であるエルゴステロールの合成を阻害し、殺真菌作用を発揮します。
    • チオカルバミン酸系(ハイセチン、アスタットなど):真菌の細胞膜合成を阻害します。
  • 内服抗真菌薬:
    爪白癬や広範囲に広がる水虫、外用薬で効果が見られない場合に用いられます。全身に作用するため、効果が高い一方で、肝機能障害などの副作用に注意が必要です。
    • テルビナフィン(ラミシール錠など):爪白癬の第一選択薬の一つです。
    • イトラコナゾール(イトリゾールカプセルなど):パルス療法(一定期間服用し、休薬を繰り返す)が可能な薬剤です。

水虫・真菌症の正しい治療期間と注意点は?

水虫治療で最も重要なのは、症状がなくなったからといって自己判断で治療を中断しないことです。真菌は症状が消えても皮膚の奥に残っていることが多く、治療を中断すると再発する可能性が高まります。一般的に、外用薬での治療は症状が改善した後も1〜2ヶ月間は継続することが推奨されます。爪白癬の場合は、爪が生え変わるまで半年から1年程度の長期治療が必要です。

  • 清潔を保つ:毎日石鹸で足を洗い、清潔に保つことが大切です。特に指の間は丁寧に洗い、乾燥させましょう。
  • 乾燥させる:湿気は真菌の増殖を促します。入浴後はもちろん、汗をかいた後も足をよく乾燥させることが重要です。通気性の良い靴や靴下を選びましょう。
  • 感染予防:家族内での感染を防ぐため、バスマットやタオルを共有しない、スリッパを分けるなどの対策が必要です。公衆浴場などでは、足拭きマットの使用に注意し、自分の足拭きタオルを持参するのも良いでしょう。
  • アレルギー反応:プラチナやパラジウムナノ粒子を含む混合物がパラジウムアレルギーを誘発しないことが報告されています[2]。しかし、他の成分でアレルギー反応を起こす可能性もあるため、異常を感じたらすぐに使用を中止し、医師に相談してください。
⚠️ 注意点

水虫と似た症状を示す他の皮膚疾患(湿疹、接触皮膚炎など)も存在します。自己判断で市販薬を使用し続けるのではなく、症状が改善しない場合は皮膚科を受診し、正確な診断を受けることが重要です。

水虫や真菌症は、適切な治療と日常生活での予防策を講じることで、完治が目指せる疾患です。渋谷の皮膚科では、患者様の症状に合わせた最適な治療法を提案し、再発防止のためのアドバイスも行っています。

保湿剤・ヘパリン類似物質の正しい使い方

皮膚の乾燥を防ぐ保湿剤やヘパリン類似物質の渋谷での適切な使用法
保湿剤とヘパリン類似物質の塗布

皮膚は、外部からの刺激や乾燥から体を守るバリア機能を担っています。このバリア機能が低下すると、乾燥肌や肌荒れ、アトピー性皮膚炎などの様々な皮膚トラブルを引き起こしやすくなります。保湿剤は、このバリア機能を補い、皮膚の健康を維持するために不可欠なアイテムです。

薬剤師として、患者様から「どの保湿剤を使えばいいですか?」「ヘパリン類似物質って本当に効果があるの?」といった質問をよく受けます。特に乾燥が気になる季節には、保湿剤の重要性を改めて感じます。正しい保湿ケアは、皮膚疾患の予防だけでなく、治療効果の維持にも大きく貢献することを、日々の業務の中で実感しています。

保湿剤の役割と種類は?

保湿剤は、皮膚に水分を補給し、その水分を保持することで、皮膚の乾燥を防ぎ、バリア機能をサポートします。主な保湿剤の種類は以下の通りです。

  • エモリエント(油性成分):ワセリン、スクワラン、ミネラルオイルなど。皮膚表面に油膜を作り、水分の蒸発を防ぎます。保護作用が高いのが特徴です。
  • ヒューメクタント(湿潤成分):グリセリン、ヒアルロン酸、尿素など。空気中の水分や皮膚の水分を吸着し、保持する作用があります。
  • セラミド:皮膚の角質層に存在する脂質の一種で、細胞間脂質の主要成分です。皮膚のバリア機能を直接的に強化する働きがあります。

ヘパリン類似物質とは?その効果は?

ヘパリン類似物質は、保湿効果と血行促進効果、抗炎症効果を併せ持つ成分です。医療用医薬品として、乾燥肌やアトピー性皮膚炎の補助治療、しもやけ、傷跡の治療などに広く用いられています。

ヘパリン類似物質
皮膚の角質層に浸透し、水分を保持するムコ多糖類の一種です。皮膚の乾燥を防ぎ、皮膚のターンオーバーを促進し、血行を改善することで、荒れた皮膚の回復を助けます。ローション、クリーム、軟膏など様々な剤形があります。

特に、皮膚の水分保持能力を高める効果が高く、乾燥によるかゆみや肌荒れの改善に有効です。また、血行促進作用により、しもやけや打撲後の内出血の改善にも使用されることがあります。

保湿剤・ヘパリン類似物質の正しい使い方は?

保湿剤やヘパリン類似物質の効果を最大限に引き出すためには、正しいタイミングと方法で塗布することが重要です。

  • 塗布のタイミング:入浴後5分以内が最も効果的です。皮膚がまだ湿っている状態で塗布することで、水分を閉じ込めやすくなります。朝の洗顔後や、乾燥が気になるときにも随時塗布しましょう。
  • 塗布量:「ティッシュが肌に貼りつく程度」が目安とされています。少なすぎると十分な効果が得られず、多すぎるとベタつきの原因になります。特に乾燥がひどい部位には、重ね塗りをするのも良いでしょう。
  • 塗布方法:手のひらで優しく広げるように塗布します。擦り込むのではなく、皮膚に馴染ませるイメージで。
  • 外用薬との併用:ステロイド外用薬などの治療薬を使用する場合は、先に治療薬を塗布し、その後に保湿剤を塗るのが一般的です。ただし、医師の指示がある場合はそれに従ってください。
⚠️ 注意点

ヘパリン類似物質は、まれに刺激感や赤みなどの副作用を引き起こすことがあります。特に、傷のある部位や炎症が強い部位への使用は注意が必要です。異常を感じた場合は使用を中止し、医師や薬剤師に相談しましょう。

保湿剤やヘパリン類似物質は、皮膚の健康を守るための日々のケアに欠かせない存在です。渋谷の皮膚科では、患者様の肌質や状態に合わせた適切な保湿ケアについて、具体的なアドバイスを行っています。

まとめ

皮膚科で処方される薬は多岐にわたり、それぞれの薬剤には特定の作用と正しい使用方法があります。ステロイド外用薬は炎症を抑える強力な味方であり、その強さランクを理解し、医師の指示通りに使うことが重要です。ニキビ治療薬は毛穴の詰まりやアクネ菌、炎症にアプローチし、外用薬と内服薬の組み合わせで効果を高めます。アトピー性皮膚炎の治療は、従来のステロイド外用薬に加え、生物学的製剤やJAK阻害薬といった最新の治療薬が登場し、患者様のQOL向上に大きく貢献しています。水虫・真菌症の治療では、抗真菌薬を症状が改善した後も継続して使用し、清潔と乾燥を保つことが再発防止の鍵となります。そして、保湿剤やヘパリン類似物質は、皮膚のバリア機能を維持し、乾燥や肌荒れから皮膚を守るために日常的に使用すべき大切なケアアイテムです。

渋谷の皮膚科では、患者様一人ひとりの皮膚の状態やライフスタイルに合わせた最適な治療計画を提案し、薬剤師も連携して薬の正しい使い方や注意点について丁寧に説明しています。皮膚の悩みは放置せず、専門医や薬剤師に相談し、適切なケアと治療で健康な皮膚を取り戻しましょう。

よくある質問(FAQ)

ステロイド外用薬は、長期的に使用しても安全ですか?
ステロイド外用薬は、医師の指示に従って適切に使用すれば安全性が高い薬剤です。しかし、自己判断での長期連用や広範囲への使用は、皮膚萎縮や毛細血管拡張などの副作用のリスクを高める可能性があります。必ず医師の指示を守り、定期的な診察を受けてください。

ニキビ治療薬は、どのくらいの期間で効果が出始めますか?
ニキビ治療薬の効果には個人差がありますが、一般的に効果を実感するまでには数週間から数ヶ月かかることがあります。特にアダパレンや過酸化ベンゾイルなどの外用薬は、効果が出るまでに時間がかかる傾向にあります。治療を途中で諦めず、医師の指示に従って継続することが重要です。

アトピー性皮膚炎の新しい治療薬は、誰でも使用できますか?
生物学的製剤やJAK阻害薬などの新しい治療薬は、従来の治療で効果が不十分な中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者様が主な対象となります。これらの薬剤は効果が高い一方で、特定の副作用リスクや適応条件があります。使用の可否は、医師が患者様の症状や既往歴などを総合的に判断して決定します。

水虫の薬は、症状が消えたらすぐにやめても大丈夫ですか?
いいえ、水虫の症状が消えても、皮膚の奥にはまだ真菌が残っている可能性があります。自己判断で薬の使用を中止すると、再発のリスクが高まります。一般的には、症状が改善した後も1〜2ヶ月間は治療を継続することが推奨されます。爪白癬の場合はさらに長期の治療が必要です。必ず医師の指示に従って治療を完了してください。

📖 参考文献
  1. Rintaro Shibuya, Riko Takimoto-Ito, Naotomo Kambe et al.. A New Era with the Development of Cytokine-Based Therapy for Pruritus.. The Journal of investigative dermatology. 2022. PMID: 34801247. DOI: 10.1016/j.jid.2021.09.023
  2. Shuichi Shibuya, Kenji Watanabe, Gaku Tsuji et al.. Platinum and palladium nanoparticle-containing mixture, PAPLAL, does not induce palladium allergy.. Experimental dermatology. 2020. PMID: 31260134. DOI: 10.1111/exd.13996
  3. Akiyoshi Senda, Rintaro Shibuya, Toshiya Miyake et al.. Alopecia areata in a patient with cytotoxic T lymphocyte antigen-4 haploinsufficiency successfully treated with topical delgocitinib ointment.. Journal of the European Academy of Dermatology and Venereology : JEADV. 2023. PMID: 37595288. DOI: 10.1111/jdv.19429
  4. ディフェリン(アダパレン)添付文書(JAPIC)
  5. ベピオ(過酸化ベンゾイル)添付文書(JAPIC)
  6. ダラシン(クリンダマイシン)添付文書(JAPIC)
  7. アクアチム(ナジフロキサシン)添付文書(JAPIC)
  8. イトラコナゾール(イトラコナゾール)添付文書(JAPIC)
  9. イトラコナゾール(イトリゾール)添付文書(JAPIC)
  10. ケアロード(ベリーストロン)添付文書(JAPIC)
  11. ベタメタゾン(リンデロン)添付文書(JAPIC)
  12. メドロール(プレドニゾロン)添付文書(JAPIC)
  13. アルツディスポ(ヒアルロン)添付文書(JAPIC)
  14. コレクチム(デルゴシチニブ)添付文書(JAPIC)
  15. アフタゾロン(デキサメタゾン)添付文書(JAPIC)
  16. ヘパフィルド(ヘパリン)添付文書(JAPIC)
  17. ビタミンB6(ピーリン)添付文書(JAPIC)
  18. ペリオクリン(ミノサイクリン)添付文書(JAPIC)
  19. グリセリン(グリセリン)添付文書(JAPIC)
この記事の監修
💼
大城森生
管理薬剤師・旭薬局渋谷店
💼
佐藤義朗
薬剤師・有限会社旭商事 代表取締役